今回は、窓が結露するかどうかを窓の表面温度を簡単に求めることで
(ただし、実際は、すきま風などの影響を受けて、求めたようにはなりません。
近い値にはなると思いますが…)
≪ポイント≫
1.熱のことを考えるには、熱抵抗という考え方を使うと便利
2.熱抵抗は、熱貫流率(K値)や熱伝達率の逆数で、
これらは調べればだいたいの値が分かる。
3.横軸:熱抵抗、縦軸:温度、として、対角線を直線で結ぶグラフを描くと、
傾きの大きさ:熱の逃げやすさ
屋内側のサッシ部分との交点(下の図の紫色の矢印)がサッシ表面温度
となる。
下の図を見ていただくと、まだ分かりやすいですかね~
上側の絵は、アルミサッシ(K=5.00)(単板ガラス)の場合を示し、
下側の絵は、樹脂サッシ(K=2.32)(2枚ガラス)の場合を示します。
樹脂サッシの場合、アルミサッシの場合よりも、赤い線の傾きが小さいので、
この線の上を熱というボールを転がしたときに、
つまり、樹脂サッシの場合、アルミサッシの場合よりも、
さて、外気温度0℃、室内温度20℃の場合、
サッシ表面の温度は…
紫色の矢印の位置をグラフから読んで、
アルミサッシの場合、13.7℃
樹脂サッシの場合、16.0℃(上の図では15.0℃になっていますが間違いです)
室温20℃の場合、
アルミサッシでは、湿度(RH)60%を超えると結露危険性が高まります。
一方、樹脂サッシでは、湿度(RH)70%でも大丈夫です。
シミュレーションです。
屋外側熱抵抗Ro(=0.04)、サッシの熱抵抗Rw、室内側熱抵抗Ri(=0.11)を
熱抵抗に応じた幅でとり、これらを順に横に並べます。
屋外側熱抵抗Ro(=0.04)、室内側熱抵抗Ri(=0.11)については、
Q値を求めるときに利用する値をそのまま利用します。
そして、左下の角と、右上の角とを直線で結び、
グラフの下に屋外側の温度、グラフの上に室内側の温度を書きます。