今回は換気装置のロスガードについてです。
ロスガードの開発者が読んでくれることを期待しています。
ロスガードに改善要求
まず、結論から。
第1種換気装置であるロスガードに対して改善要求です。
要求:キッチンやトイレ等の個別換気扇が作動したときには給気量を増やしてほしい
方法(1)室内の減圧をセンサで検知し、減圧とならないよう給気量を増加させる。
方法(2)個別換気扇が作動したことを個別換気扇から信号として取得し、換気扇の排気量に応じて給気量を増加させる。
上記方法(1)はコストが安く、方法(2)では確実性が高いと思われます。
ただし、我が家のロスガードは約5年前の仕様ですので、すでに改善されていたらごめんなさい。
ロスガードに改善を要求したい理由
個別換気扇をつけるとロスガードを通過しない空気の流入が増えすぎる。
この結果、ロスガードが高機能なフィルタを持っているのに、室内のPM2.5や花粉が増えることになる。宝の持ち腐れです。
花粉症の人間には、フィルタを通過しない空気が増えたことがすぐに分かって結構つらい。このつらさ、なんとかしてくださいな。
以上が結論です。
では、以下に詳細を解説しますね。
換気システムについて
国内で新築される家では、居室での計画換気が義務付けられています。
一条工務店で建てた我が家では第1種換気ですが、コスト面を考慮して第3種換気を採用する家が大半でしょうね。
換気の種類については、パナソニックのホームページに良さそうな絵がありました。
(panasonicのホームページより引用)
つまり、第1種換気の場合、給気用の換気扇と、排気用の換気扇とがあって、これらを通過する空気の流量がだいたい等しくなるようにすることで、室内の空気を循環しているのです。
我が家での換気量
第1種換気での換気量は、家の中(居室)の空気の体積(気積)に応じて設定されます。
我が家の居室の気積はだいたい300m3(立方メートル)です。
この300m3の空気が2時間で入れ替わるように、換気量が設定されています。
我が家の計画換気のグラフ
排気163m3に対して、給気180m3です。
給気が10%多く設定されています。
なぜか?
給気のほうが分岐が多くて抵抗が多いから?
よく分かりません。
個別換気扇をつけないときの家の中の空気の状態
ここでは、ロスガードの換気とは関係ない換気扇、つまり、キッチン、トイレ、風呂に個別に設けられた換気扇を個別換気扇と呼んでいます。
個別換気扇をつけないときの家の中の空気の状態をポンチ絵にしてみました。
赤い矢印は、ロスガードによる給気と排気とを示します。
上のグラフより、排気よりもちょっとだけ給気が多いので、室内の気圧は家の外よりもちょっとだけ高くなる「正圧」になります。
この場合、どこからか分かりませんが、正圧になった分だけ空気が漏れます。
ということは、隙間から室内に空気が入りにくい状態ですので、室内の空気はきれいな状態に保たれます。
個別換気扇をつけたときの家の中の空気の状態
次に、個別換気扇をつけたときはどうなるか見てみましょう。
個別換気扇(青色)の排気量ってロスガードの排気量と比較すると、すごく多いんですよ。
このため、個別換気扇を作動させると室内は室外に対して気圧が低い「負圧」となります。しかも、かなりの負圧ですよ。
このとき、ロスガードの給気量は(ほとんど)変化しませんから、負圧になった分だけ、どこからか分かりませんが給気されます。
流入場所は、いろいろですが、換気扇の隙間、サッシの隙間、差圧弁などでしょうね。
高機能なフィルタを通過するには相当な圧力差が必要ですから、フィルタを通った空気が供給されるなんてことは期待できません。
このような隙間には高機能なフィルタはありませんから、PM2.5や花粉がどんどん入ってきちゃうのです。
ここで、ロスガードの給気量を増やしてもらえると、負圧が解消され、隙間からの空気の流入が抑制されていいのになーと考えたのが冒頭の改善要求なのです。
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個別換気扇は必要最低限の作動にしましょう
せっかく個別換気扇があるのに、個別換気扇をつけるとPM2.5や花粉が大量に流入することになってしまいます。
このため、現時点での自衛策としては、個別換気扇は必要最低限の作動とすることをお勧めします。
トイレや風呂の後の換気扇の作動は必要最低限となるように、個別換気扇には自動停止のタイマをつけておくのがよいでしょうね。
一見、高機能なロスガードですが、個別換気扇との相性はイマイチであるかも知れないな、と知っておくと、ロスガードとうまく付き合うことができるのではないでしょうか。
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