要支援2-要介護2程度の、よぼよぼ歩く老人の介護を想定した家
私Qの両親宅のお話です。
第1弾のスロープに引き続き、第2弾は玄関です。
スロープの記事はこちらです
設計にあたっての前提なんかを書いてます。読んでない人は先に読んでおいてくださいな。
それでは本題です。
開き戸の玄関を採用!
車いすとか、手押し車に利用した人が、自力でドアを開閉するには、開き戸では厳しいものがあります。
自分でやってみるとよくわかります。
しかし、両親宅では、開き戸を採用しています。
開き戸だと、扉が開くスペース分だけバックしなければならないので、扉を引くときが大変なのです。
一方で、Q家では引き戸の玄関を採用!
介護を考えていないQ家ほうが、なぜか介護に優しそうな引き戸の玄関を採用しています。
それでは、開き戸と引き戸のメリットとデメリットを考えてみましょう。
開き戸のデメリット
①車いす、手押し車で、自力での出入りが難しい。
ただ、誰かが介助すればOK。
両親宅では、「ま、誰かが家にいるからお手伝いすればいいでしょ。。」と思って開き戸にしたようです。
しかし、介助される側は自力で動きたいので、「扉が重い、出入りしにくい!」と怒りを買って大問題になりました。
②ヒンジ部分で手を挟むと大けがになる。
足が悪いと所構わず手をつくので見てるほうが怖い。
挟まるなんてことは考えず、とにかく体の安定を確保するために手をつくのでしょうね。
開き戸は、老人だけでなく、小さな子供も要注意です。
幸い誰もけがをしてませんが、子供が小さいときは気を遣いました。
まだ骨が柔らかい子供は、最悪、指を切断しますので。
開き戸のメリット
両親宅では開き戸のメリットが大きいと見たわけです。
①徘徊を防止しやすい。
出入りに時間が掛かるので痴呆の者が外に出るときに気付きやすくなります。
開き戸が開かないようにするための鍵が付けやすいのもメリットです。
②狭いスペースで設置できる。
引き戸だと扉2枚分以上の横幅が必要ですが、開き戸ならもっと狭くてもOKです。
介護のための室内スペースを確保しやすくすることができます。
③気密性・断熱性に優れる。
介護にはあまり関係ないですが、引き戸よりも気密性・断熱性が有利な商品が多いです。
結局、開き戸と引き戸、どちらがいいのか??
これは難しいです。
玄関の出入りを介助されたくない、介助するのが面倒、という家では、引き戸でないと苦労すると思います。
一方で、家族みんなが協力的であれば、開き戸でもいいと思います。
また、引き戸にすることによって他の部分の犠牲が大きくなりすぎる場合には、やっぱり開き戸にすべきなんでしょうね。
たかが玄関ではありますが、家族みんなでよく話し合って決めるほうが後のトラブルが少ないのではないでしょうか。
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